不動態化処理(不動態被膜)とは?

ステンレス(SUS)が錆びない理由は、表面に見えない極薄の膜(数nm)、「不動態被膜」「酸化被膜」という膜が形成して素材の金属を保護しているからです。
ステンレスに含まれるクロム(Cr)と酸素( O₂ )が反応して膜を形成するその膜が不動態被膜です。
材質そのままの状態では膜は形成され維持されますが、加工時の溶接や切断など熱の変化や傷など手を加えられる事により膜が浸食され、錆や耐久性の問題が発生します。
膜を再形成する目的に不動態化処理のを施します。これにより手を加えられたところにも耐食性を付与できます。
不動態化処理の表面処理法として「酸洗い」「電解研磨」「化学研磨」などあり、弊社では強酸である硝酸に漬け込み洗浄する工法「酸洗い」を採用してます。
他の工法に比べ比較的安価で均一な状態にステンレス自体を空気と反応させる事が可能で、ステンレス本来の正常な状態「不動態被膜」を再形成します。
弊社ではステンレス、アルミの他、チタンなどの特殊材の酸洗いも承っております。

不動態化処理事例

  • 不動態化処理
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不動態化処理方法の比較

酸洗い 電解研磨 化学研磨
量産性
対応サイズ
コスト
均一性
製品への影響
光沢性
耐食性

酸洗い

酸洗いは、金属表面に酸を使って酸化膜を形成する方法です。酸には、塩酸、硝酸、硫酸などが使われます。酸洗いによって、金属表面の不純物や酸化物を取り除き、表面に不働態化処理を施します。耐腐食性も向上し物理的応力もかからなく安価で均一な仕上がりが望めます。

電解研磨

電解研磨は、金属表面に電解質溶液を使って電解反応を起こし、表面突起部を溶かす方法です。電解研磨によって、表面を平滑にすることができます。また、電解質溶液によって、酸化膜を形成することができるため、不動態化処理としても利用されます。鏡面光沢を求める場合には有効です。

化学研磨

化学研磨は、金属表面に酸やアルカリなどの化学薬品を使って表面を削り取る方法です。化学研磨によって、表面の傷や凹凸を取り除くことができます。化学研磨は、電解研磨と比較して、表面粗さを制御しやすいという利点があります。

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埼玉県 草加市 弁天4-23-16


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